債務整理の思い出(43歳・独身♀)

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債務整理の思い出(43歳・独身♀)

私は多重債務者でした。
全社借入金総額が300万円に達したところで、もう毎月の返済が追いつかなくなり、働いても給料は返済を済ませると、微々たる金額しか残らなくなり、もうギャンブルで一発当てるしか生きる手立ては無いと考え、1発4円換金のパチンコ屋さんにあるだけの現金を持って出かけました。

当然、勝つわけもなく、最後には親、友人に泣きつき、借りたお金を返すこともなく、友人には見放され、「あなたとは二度と関わりを持ちたくない」とまで言われました。
私が任意整理の手続きをしてから、もう10年は経つでしょう。
利息、延滞利息なども削られた後の返済は、さて、楽でしたか?と聞かれても「はい。
返済は楽でした」とは私は決して言いません。
「返済能力のない人生の落伍者」として自らを軽蔑しながら生きてきたのでかさんだ金利をほとんどはらわなくてすむようになっても、全額返済するまでは、一切気を抜かずに返していったつもりです。
ただ、全額返済できた今だからこそ言えることですが、債務整理は、人生をやり直せる最後のチャンスだと言えるでしょう。

自分には返せるわけはない、逃げるしかないと思いながら生き続けた先に何があるのかと債務整理をする前の問いかけの先には絶望しかありませんでした。
整理するまでは、押し入れの中にしまいっぱなしだった、今までの借金で貯まってきた、契約書、請求書、催促状、領収書の数々と改めて対面することになります。
その、無謀ともいえるべき借り方に、愕然とするでしょう。
返せるあてもないのに、よくこんなに借りたものだと、自分の愚かな行為とやっと真正面に向き合えるわけです。
さて、借金を繰り返してきたころの私は冷静だったのかと自問自答しました。
答えは明らかでした。

借金のために借金を重ね、ギャンブルに手を出していた私が正常だったとは思えません。
ですので、債務整理により完済できた喜びよりも、自らを冷静に見直し、ゆっくりと正常な生活のリズムを取り戻すきっかけとなったほうが実はありがたいのです。

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